高齢者の入居希望、どう対応すればいい?
~70代の単身入居希望者と契約する際に、オーナー様が知っておきたいポイント~
~70代の単身入居希望者と契約する際に、オーナー様が知っておきたいポイント~
賃貸オーナー様の物件に、70代の方から入居申し込みがありました。
高齢者の単身入居に不安を感じるオーナー様も多いかもしれませんが、事前の準備と制度の活用で、リスクを抑えて契約することが可能です。
この記事では、入居中に万が一のことがあった場合の対応や契約時の工夫についてわかりやすく解説します。
■契約時に、まず準備しておきたいこと
通常の賃貸借契約では、入居者が亡くなっても契約は自動的に終了しません。
相続人に契約と家賃支払いの義務が引き継がれるため、事前に次の点を確認しておきましょう。
将来、相続人となる方がいるか
相続人の 氏名・住所・連絡先・連絡手段(電話・メールなど)
また、入居者が亡くなったからといって、オーナー様が勝手に室内の家財を処分することはできません。
相続人と連絡が取れる状態にしておくことが大切です。
■契約自体を「相続されない形式」にする方法もあります
「終身建物賃貸借契約」という特別な制度をご存じでしょうか?
これは、賃借人が死亡した時点で契約が終了する仕組みで、次の契約への準備がスムーズに行えるというメリットがあります。
この契約を結ぶには、都道府県知事の認可が必要で、物件に一定のバリアフリー基準(手すり設置など)を満たすことが求められます。
なお、認可を受けた物件だからといって、高齢者以外が住めないというわけではありません。
「高齢者専用物件」にする必要はないため、柔軟な運用が可能です。
2018年以降は認可要件が緩和されており、導入しやすくなっています。
認可を受けた賃貸住宅は、高齢者以外の方を普通借家契約等で入居させても差し支えないとされています。「
「高齢者専用物件」としなくてもよいこともメリットといえますね。
既存物件で認可を受ける場合には、バリアフリー工事などの費用は発生しますが、今後の高齢化社会を見据えた取り組みとして、導入についてお考えいただくのもよいかもしれません。
■入居者側にも、備えてもらう方法があります
入居者本人があらかじめ準備できることもあります。
たとえば、家族や居住支援法人と「委任契約」を結んでもらう方法です。
これにより、次のような手続きを委託することができます。
・賃貸契約の解除
・室内の残置物の処理
・遺品の返送など
※この委任契約では、オーナー様が委任を受けることは避けたほうがよいとされています。
入居者の利益保護の観点から、家族や第三者の団体が適任です。
詳細は国土交通省の「残置物の処理等に関するモデル契約条項」も参考になります。
最後に・・・
高齢の単身者を初めて受け入れるとなると、不安を感じるのも当然です。
しかし、制度や契約内容の工夫によって、多くのトラブルを未然に防ぐことが可能です。
今後、さらに高齢化が進む中で、高齢者との賃貸契約は避けて通れないテーマになっていきます。
備えあれば憂いなし。安心してご対応いただけるよう、今回の内容が少しでもお役に立てば幸いです。
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