中古物件の節税対策!知っておきたい「耐用年数」のカンタン計算方法(簡便法)とは?
中古の賃貸マンションやアパートを購入して不動産投資を始めるとき、避けて通れないのが「減価償却(げんかしょうきゃく)」のお話です。
新築なら国が決めた年数(法定耐用年数)の通りに何年間で経費化するかを決めればいいのですが、中古の場合は「あと何年使えるの?」という計算が必要になります。
「そんなの個人で計算できるの…?」と不安になりますよね。そこで今回は、不動産のプロが知っておくべき「簡便法(かんべんほう)」という便利な計算ルールを分かりやすく解説します!
そもそも「残存耐用年数」ってなに?
中古物件を購入して賃貸ビジネス(業務)に使う場合、基本的には「その物件があと何年使えるか(残存耐用年数)」を合理的に見積もって、その年数で毎年経費(減価償却費)を計上していくのが原則です。
しかし、現実には以下のような問題が起こります。
・過去のメンテナンス資料が残っていない
・専門家に調査を頼むと、多額の費用や時間がかかる
このように「あと何年使えるか見積もるのが難しい!」というケースがほとんどです。
そんな時の救世主が「簡便法」!
見積もりが難しい建物などの資産については、国が認めたシンプルな算式を使って、誰でもカンタンに耐用年数を計算して良いことになっています。
※ただし、購入した後に物件価格の50%を超えるような大規模なリフォーム・改良をしていない場合に限ります。
カンタン解説!「簡便法」の計算ルール
簡便法の計算パターンは、大きく分けて2つだけです。
※計算の途中で1年未満の端数(月数)が出たら切り捨てます。
また、計算結果が2年未満になった場合は一律「2年」とします。
① 法定耐用年数を「すべて過ぎている」場合
すでに国の定めた寿命をオーバーしている物件です。
【計算式】法定耐用年数 × 20%
② 法定耐用年数を「まだ過ぎていない(一部経過)」場合
まだ寿命の途中の物件です。
今回のメインはこちらになります。
【計算式】(法定耐用年数 - 築年数) + (築年数 × 20%) (=残りの寿命に、これまで生きてきた年数の2割をご褒美としてプラスするイメージです)
【具体例】築29年8ヶ月のRCマンションならどうなる?
では、実際にどれくらいの耐用年数になるのか、一般的な鉄筋コンクリート造(RC造・住宅用の法定耐用年数は47年)のマンションを例に計算してみましょう!
条件
・物件: RC造の中古賃貸マンション(築29年8ヶ月 = 356ヶ月)
・状態: 管理が良く、購入時の手直し(リフォーム)はなし
・前提: あと何年使えるかの正確な見積もりは難しい
税金の計算では、年数を一度「月数」に直して計算するのがルールです。
計算のステップ
最後に1年未満の端数を切り捨てるため、この物件の耐用年数は「23年」となります!
(新築なら47年かけて経費にするところを、中古なら23年という短い期間で集中して経費にできるため、1年あたりの経費を大きくして高い節税効果が期待できます)
ここだけは絶対に注意!「最初の年」を逃すとアウト
この中古物件の特別な計算は、「その物件を賃貸ビジネスとして使い始めた最初の年」にしか適用できません。
最初の確定申告のときに「よく分からないから新築と同じ47年でいいか…」と申告してしまうと、翌年以降に「やっぱり23年にやり直します!」ということは絶対にできませんので注意してください。
迷ったらまずはプロに相談を!
中古物件の耐用年数計算(簡便法)は、初期のキャッシュフローや節税対策を大きく左右する重要なポイントです。
「自分の狙っている物件だと何年になるんだろう?」「リフォーム代が結構かかりそうだけど簡便法は使える?」など、少しでも迷うことがあれば、申告前に必ず信頼できる税理士さんにご相談くださいね!
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