「遺言書は絶対」ではない?相続人全員の合意で「納得の分割」を実現する方法
相続人全員(および遺言執行者がいる場合はその人)が合意すれば、遺言書と異なる内容で遺産を分けることも可能です。
「遺言書があるから、必ずその通りに分けなければならない」 そう思っているオーナー様は多いかもしれません。
しかし実は、相続人全員(および遺言執行者がいる場合はその人)が合意すれば、遺言書と異なる内容で遺産を分けることも可能です。
相続が発生したあと、
・相続人それぞれの生活状況が違う
・不動産だけを相続すると管理の負担が大きい
・遺言書を作った時と資産内容(評価額)が変わっている
といった理由から、分け方を見直したいというケースは決して珍しくありません。
「遺贈(いぞう)」とは?難しい言葉を簡単に
遺言書によって、財産を無償で渡すことを「遺贈」といいます。
そして、その財産を受け取る人を「受遺者(じゅいしゃ)」と呼びます。
遺贈には、次の2種類があります。
・包括遺贈:「遺産の全部」や「遺産の3分の1」など、割合で指定する方法です。
・特定遺贈:「この不動産」「この預金」など、具体的な財産を指定する方法です。
どちらの場合でも、受け取る側は“放棄”することができます。
放棄がされると、その財産は最初から遺言がなかったものとして扱われ、相続人全員で分ける対象(遺産分割協議)になります。
遺言と違う分け方をした場合、税金はどうなる?
ここがオーナー様にとって、特に気になるポイントではないでしょうか。
具体例で見てみましょう
父が亡くなり、相続人は「母」と「子」の2人。
遺言書には
・不動産:母
・預金・株式:子
と書かれていました。
しかし話し合いの結果、
・不動産:母
・預金・株式:母と子で半分ずつ
という分け方に合意しました。
この場合、子が遺贈の一部を放棄し、相続人同士で改めて「遺産分割協議」をしたと考えられます。
そのため、
・相続税は「実際に分けた内容」で計算
・子から母への「贈与」とは扱われない
・贈与税はかからない
という扱いになります。
注意!やり方を間違えると税金がかかることも
気をつけたいのが、いったん遺言通りに名義変更をしてから、あとで分け直すケースです。
この場合、
・財産をあげた(贈与)
・財産を交換した
と判断され、贈与税や所得税が課される可能性があります。
遺言と違う分け方をする場合は、必ず名義変更の前に話し合いをまとめ、「遺産分割協議書」を作成することが重要です。
まとめ|オーナー様が押さえておきたいポイント
・相続人全員が合意すれば、遺言と違う分割も可能
・相続税は「実際に取得した財産」で計算される
・名義変更後の分け直しは税金がかかるリスクあり
・不動産が絡む相続は、事前の確認がとても重要
相続では、「知らなかった」だけで税金や手続きの負担が増えることもあります。 不動産を含む相続について不安がある場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
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