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2021年09月11日
不動産コラム

所有アパートの外付けベランダが崩落! 通行人をケガさせてしまったときの責任は?


私が所有するアパートで外付けベランダが崩落して、通行人に当たってケガをさせて しまいました。 この建物はA社に依頼して7年前に建てたものでしたが、事故後、 A 社は倒産してしまいました。 オーナーとしてどのように対応すればよいでしょうか?


被害を受けた通行人に対して、損害賠償金を支払う必要があります。 A社に対して責任追及することはできません。

築浅物件でも事故が起きうる

2021年4月、 八王子市でアパートの鉄製の外付け階段が 崩落して住民が亡くなるという痛ましい事件がありました。 被害の大きさと共に注目を集めたのが、 建築後わずか8年の築浅物件だったことです。 しかも、施工業者は事故の翌月に破産。 このような場合、家主がどこまで責任 を負うべきかが大きな問題となります。

家主の「工作物責任」と建築会社への 「求償」

建物の所有者(家主)は、建物の安全性を保つ義務を負っています。
そのため、建物の不備によって入居者や通行 人などの第三者(以下、被害者といいます) に損害を与えてしまった場合は、原則として損害賠償責任を負うことになります(民法717条 工作物責任)。
通常ですと、その後、家主から建築会社に対して、それを補填するよう害賠償を請求していくことになります。

 
しかし、ご質問ではA社が破産したとのことですので、支払能力は事実上0となります。
仮に裁判でA社の責任 を認める判決が下されても、ほとんど意味がありません。
場合によっては、A社の役員個人に責任追及することも 可能ですが、その役員に 「(事故についての)故意または重大な過失があったことを、家主が証明する必要があるた め、かなりハードルが高いといえます。

「施設賠償保険」への加入でリスクに備える

被害を与えた建物が築10年以内であれば、「住宅瑕疵担保履行法」によって瑕疵担保責任についての保険加入が義務付けられています。
加入者は建築会社ですが、 破産した場合には家主が直接、保険金を請求できます。


ただし、対象は新築建物の建築・購入で、かつ「構造力上主要な部分」に限られています。
そのため、外付けべランダは適用外となります。
国土交通大臣は、前述の八王子の事故を受けて「この保険は適用されない」と記者会見で答えています。
 
今回のような事態に備えるには、保険の加入が有効です。
一般的な火災保険では通行人への被害については対象となりませんので、「施設償保険」にも加入する必要があります。

詳しくは管理会社におたずねください。

Point!

・家主は、被害者に対して損害賠償責任を負う

・家主から施工業者への賠償請求は可能。 ただし、 その業者が倒産した場合は困難

・リスク対策として 「施設賠償保険」への加入が有効



がとう・ゆきひで  弁護士法人事務所 1972年生まれ。 名古屋 市出身 愛知学院大学法科大学院了 2010年弁護士登録。 愛知県弁護士 会所属。20年間、 不動産賃貸会社をしていたという異色の経歴を持ち 自らも8種 160戸の物件を保有、法律に精通した実践的なアド バイスに定評がある。 YouTubeで 「弁護士かとう」 チャンネルを運営中



※Owners 2021.8 加藤幸英の法律相談より


 

この記事を書いた人
加藤慎 カトウ シン
加藤慎
営業部で賃貸仲介、売買仲介、物件オーナー様の担当業務をさせていただいております。

不動産についてのご相談はお客様によって様々ありますので、ご希望やお考えをしっかりと理解し誠実な対応が出来るように心がけ、プロとしてお客様にとって有益なご提案と情報提供が出来るように知識の習得も続けていきます。

また、営業部の賃貸客付けグループはスタッフの人数が増え体制が強化されました。

グループ全員が一致団結して、一日でも早く空室の客付けが出来るよう頑張っています。
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